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ウィンザーチェア

 少し前に友人から椅子は作れないの?と聞かれました。椅子は座り心地がすべてなので、少しでも気に入らないと使ってもらえないのでは、と思い、断っていました。しかし、昔使っていた子供用の椅子を修理したところ、何とかできそうだという気になり、『ウィンザーチェア大全』(島崎 信 他著)という本を参考に作ってみることにしました。

 脚の部分や背もたれは、木を丸く削りだす必要があり、木工旋盤という道具が必要になりますが高価で手が出ないので、古いドリルを活用して自作することにしました。世の中には同じようなことを考える人がいるようで、作り方を公開している面白いサイトを見つけました。(のほほん木工房)色々と試行錯誤をして、何とか木を削りだす事が出来ました(右写真)

 本に載っている1800年代に作られたイギリスのスモーカーズボウと呼ばれる種類のものを参考にして、木型や穴をあけるときの角度を設定する冶具(このタイプの椅子の面白いのは、全ての部材が異なる角度で組み合わさっているところです)や、脚や背もたれの大きさを示す型などを作りながら作成していきました。。

​ 時間はかかりましたが、それらの作業はこれまで気がつかなかった椅子の作り方の過程を後追いでき、先人たちの工夫の跡を楽しみました。

 型が出来上がれば、朝から晩までゴリゴリ、ガタガタです

 約二か月弱で作り上げることができました。座面の高さや傾きなどは、家にある椅子や、実際に座ってみた感じで調節して、1回目の試作品としてはまずまずの出来だと自己満足。早速乾杯をした午後でした。

​ 右奥に見えるのが、今回の作成のきっかけとなった子供用ウィンザーチェアーです。

​ このチェアは評判が良く、結局4脚作成することになりました。

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