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風炉先屏風

 中学からの友人の奥様が、裏千家のお茶の先生をしています。その方も含め、去年の秋に、その頃からの友達と、総勢9人で(夫婦同伴もいたので、大勢になりました)泊りがてらの旅行に出かけました。

 ちょうどその頃、このホームページが立ち上がったところだったので、例によって、『何か作ってほしいものがあれば、ぜひ相談して』とお願いしました。

​ しばらくして、『風炉先屏風を作れますか?』との連絡がありました。僕自身、その風炉先屏風なるものを知りませんでしたので、『一度、どのようなものが希望か簡単なスケッチを送ってほしい』とお願いしました。

その時に、送っていただいたスケッチが右のものです。十分すぎるくらいの詳細さでしたので、『ぜひ作らせてほしい』とお願いし、素材などについて打ち合わせをして、作りました。

 左の写真は、完成した時に我が家で撮影したもの、右は、持参して、美味しいお菓子とともに、お茶を点てて頂いた時に撮影したものです。

 材料は、スプルースというバイオリンなどの楽器を作るときにも使われるもので、比較的軽く艶のあるものです。また、屏風用の蝶番がないかと探したところ、京都に、有限会社 西村健一商店という、襖引手金具、表装材料などの専門店があるのを見つけました。京都迎賓館の建築時にもその表装などを納めたお店です。京都にあるお店を訪ねて、(50-14●銀古美風炉先用兵丹丁番)を購入して取り付けました。

​ 喜んでもらえたうえ、屏風に『遠山(とおやま)』という銘までつけてもらうことができ、製作者冥利に尽きます。

 スケッチを基に、合板に形を移して冶具とし、それを使って切り出します。

​ スプルースを12㎜の厚さにするために、必死で鉋で削りました

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